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動物病院の事業承継するメリットとデメリット|トリミング併設の場合は?

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動物病院の事業承継に限らずですが、少子高齢化が進み、どの業界においても事業承継の問題は出てきています。

また、ペットとして飼われる動物も多様化してきており、これまで以上に知識の幅が必要になってきています。
そんな変化が問われている動物病院業界の事業承継についてみていきます。
 

動物病院の事業承継とは

どんな会社でも経営者が変わらないことはありません。経営者は歳を重ね、やがて高齢になり経営者を引き継ぐことになります。
その時起こるのが事業承継問題です。

昔であれば親族内で事業を承継することが多くみられていました。しかし、現代社会では親族内で承継するケースは減少しています。
それは少子化が進み、経営者も子供に同じ思いをさせたくないという思いもあり、親族内の承継を避けるケースが増えてきました。

その結果、第三者や従業員などに承継されるケースが多くみられるようになってきました。この状況は動物病院でも同じ状況が見られます。
ただ、動物病院業界では他の業界とは異なる特徴があります。それが他の業界と比較して、事業承継ができず廃業が多いことです。

動物病院は獣医学を学び、事業承継をするのであれば、同じ分野を学んでおく必要があります。そう考えるとなかなか親族内での事業承継は難しく、さらに外部で探すのも難しいのです。

では、そんな動物病院業界の現状をみていきましょう。
 

動物病院業界の現状

それでは動物病院業界の市場動向、市場の特徴などをみていきましょう。
 

動物病院業界の市場動向

まず、動物病院の市場動向ですが、一般社団法人ペットフード協会の調査をみていきましょう。
ペットの代表格である犬と猫の直近5年間の飼育数の推移は、猫ほぼ横ばい、犬に関しては若干の減少傾向になっています。

現代社会では少子高齢化が進んできており、ペット自体の数は新規の飼育者が増えたとしても飼育数は減少していくと推測されます。そうなると動物病院業界の存続が危ぶまれます。
 

動物病院業界の特徴

動物病院業界の特徴としては、ペットの多種多様化やペットの高齢化が進んでいます。
外来種が日本に輸入されたことでペットの多様化が進んでいます。その結果、動物病院ではペットに応じた医療の知識や技術が必要となってきており、対応するのが難しくなってきています。

また、ペットにおいても医療の進歩が著しく、ペット自体の高齢化も進んできています。さらにはペットにかけるお金のかけ方も変化しており、お金をかける人が増加しています。

そのほか、動物病院業界においても高齢化が進んでいます。獣医には定年がなく、ぎりぎりまで働く人も多く、突然亡くなり残されたスタッフが困るというケースもよくあります。

今後の動向としてペットの飼育数の減少が見込まれており、若い人で獣医を目指しにくい状況となっています。
 

動物病院の事業承継をする時のポイント

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そんな高齢化や若手が少ない動物病院業界ですが、動物病院を事業承継する時のポイントをみていきましょう。
 

サービスの多様化

まず、先述の通り、ペット自体の多様化が進んでおり、それに伴い必要なサービスの幅も広がってきています。そのようなサービスの多様化に対応した動物病院も増えてきています。

多様化したサービスを提供する動物病院に対抗するために自分の動物病院の領域を広げる必要があります。その時に使える手段として事業承継があります。自分の領域とは異なる動物病院などを引き継ぐことで幅が広がり、競争優位性を作ることができます。
 

設備や施設の充実

自分一人で動物病院をやっていると稼げる範囲が限られており、それに伴い導入できる設備や施設は限られています。先述のサービスにも繋がりますが、提供できるものも幅が広い方が患者も増加します。

たとえば、トリミングができる設備を持ち合わせる動物病院があるとすると、動物病院で診療を受けることに合わせてトリミングもできるので、他の場所に行く手間もなくなります。その結果、患者さんを呼び込むことができます。
 

地域性が強い動物病院の競争の激化

通常、自分の住んでいる地域に動物病院があれば、その動物病院に行く人が多いでしょう。そのため、新たに動物病院を開業するときに近くの同じような動物病院があるとなかなか新規に来てもらうことは難しいでしょう。
そういう場合に使えるのが事業承継です。新たに患者を獲得するのは上述の通り難しいのですが、既に開業している動物病院を事業承継すればその動物病院の患者を取り込むことができます。事業承継にはそういう面もあるのでその点も考慮して実施しましょう。
 

事業エリアの拡大

地域性が強いというところと近いですが、自分の動物病院を新たに開業してエリアを拡大したい場合、新たな開業となるとなかなかハードルは高くなります。

全く新規である場合と比較して、既に事業をスタートしていれば認知も広がっており、新たなエリアに開業する場合には手助けになるかもしれません。しかし、同じ地域に動物病院があれば、そこに通う患者は他の動物病院に切り替えることはしないため、開業のハードルは高いです。そのときに使えるのが事業承継となります。
 

動物病院の事業承継のメリット

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さて、動物病院を事業承継することのメリットをみていきましょう。
 

既存設備・人材を活かすことができる

既存の動物病院を事業承継することで、そこにある設備や人材を活用することができます。
仮にゼロから設備投資をする場合、お金と時間がかかってしまいます。また、この点においては人材も同様です。新たに人を探すには時間がかかってしまい、開業までに時間がかかってしまいます。
事業承継でお金を投資することで、設備等を取得することができますが、同時に時間も買うことができるのです。
 

既存顧客の獲得

先述した通り、動物病院というのは地域のかかりつけの病院ということが大きなポイントとなっています。つまり、新たに動物病院ができたとしてもなかなかかかりつけ医を変えることはしません。参入障壁が高い業界なのです。
既存の動物病院を事業承継することで既存の患者も獲得することができるというメリットもあります。
 

廃業を逃れることができる

事業承継する側においてもメリットがあります。事業承継をしなければ廃業の危機に晒されます。廃業してしまうと、そこで働いている従業員も同時になくなってしまう可能性がありますが、事業承継をすることで従業員の雇用を守ることができます。
 

動物病院の事業承継のデメリット

一方、動物病院を事業承継することのデメリットをみていきましょう。
 

開業場所を選ぶことができない

既存の動物病院を事業承継するため、場所を選ぶことができません。そのため、自分が開業したい場所では開業できないか、妥協しなければいけない可能性があります。ここは、先述のメリットとの兼ね合いで実施するか否かは検討されることになります。
 

方針が合わない可能性がある

既存の動物病院で社内の雰囲気や方針があります。それらは事業承継により、引き継がれていくことになりますが、全く異なる場合、変わってしまう可能性があります。また、雰囲気や方針が異なることで交渉が難航するケースも考えられます。
これらは既存の動物病院であり経営理念などを持って経営しているため、どうしようもできない部分ではありますが、お互いの妥協点を見つけて進める必要があるでしょう。
 

まとめ

ここまで動物病院の事業承継についてみてきましたが、いかがでしたでしょうか。

どの業界でも同じことが言えますが、少子高齢化の影響もあり、経営者は高齢化になりそのまま廃業するケースが増加しています。しかし、事業承継をすることで従業員の雇用を守れることや既存の患者が困らないことなど解決できることはたくさんあります。

それぞれメリット・デメリットを理解して事業承継を進めていきましょう。

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