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M&Aの事業承継!売れる会社、売れない会社の違いってなに?

M&Aとは

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M&Aによる事業承継が成功した場合は、売り手側買い手側ともに数々のメリットがあります。しかし、実態として国内企業のM&A成功率は36%にとどまっています。裏を返せば、6割以上の企業は、意を決してM&Aをしたにも関わらず、成功できていないということです。そう考えると、36%という成功率は決して高いとは言えません。

※ちなみに、海外企業同士のM&A成功率は50%程度とされています。(2018.8.30日本経済新聞より)

海外M&Aと比べても、国内M&Aの成功率が高くないことが分かりますね。

 

引用元:デロイト トーマツ コンサルティング株式会社『M&A経験企業にみるM&A実態調査(2013年)』

 

では、M&Aに成功する企業と失敗する企業ではどんな差があるのでしょうか。

 

まず、M&Aにおける成功とは、互いの会社にとってWin-Winの結果になることを意味します。

例えば、互いに納得のいく契約内容でM&Aが出来た、M&Aを行ったことで互いの企業が成長した、というのが成功の例です。

逆に、失敗の例は、売り手側が買いたたかれて不本意な価格で会社を売る結果になってしまった、M&Aをしたが成長が見られなかった、などがあります。

売り手側がM&Aで成功するには、会社を売れる商品にしなくてはなりません。

そのため今回は、売れる会社と売れない会社の違いをテーマに考えていきます。

 

目次

・自分だったらどんな会社を買う?

・売れる会社の特徴

・売れない会社の特徴

・まとめ

 

M&Aの事業承継①:自分だったらどんな会社を買う?

売れる会社について考える時に一番大切なのは、自分たちが買う側の立場だった時に、どんな会社だったら買いたいかということです。

 

以下が、M&Aを実際に行った企業のM&A実施目的の調査結果です。

 

引用元:デロイト トーマツ コンサルティング株式会社『M&A経験企業にみるM&A実態調査(2013年)』

 

M&A実施目的では、最も多かったのが「業界内でのシェア拡大」51%にも上ります。その他では、事業展開地域の拡大(海外でのシェア拡大)、ノウハウ・技術・無形資産等の獲得、バリューチェーンの補完・強化、スケールメリットの追求が30%を超えており、M&Aの主たる目的ととらえてよさそうです。

 

この調査結果から、買い手企業は、M&Aをすることで上記目的を実現できるかどうかを見ていると考えられます。

たとえば、調査目的で最も高い割合を占めた「業界内でのシェア拡大」というM&Aの主たる目的が達せられないと判断された場合は、どんなに黒字が続いていても、どんなに健全な経営をしていても、M&Aの成約は難しいということを意味します。

 

上記調査結果を考慮して、売れる企業と売れない企業の条件をまとめてみました。

 

M&Aの事業承継②:売れる会社の特徴

売れる会社の特徴①:M&Aによって、売り手買い手の双方に成長が期待できる

先ほどの調査結果をみても、これが最も重要な特徴だと考えられます。

例えば、自社ならではのノウハウを持っている、特定の顧客層に強いなどの特徴があれば、それらを欲している買い手からみると、喉から手が出るほど欲しい会社になることができます。

そのために、まずは自社の強み、弱みを的確に把握することが大切です。そのうえで、互いの不足を補い合えるようなパートナー、つまり自社の強みが相手企業の弱みであり、自社の弱みが相手企業の強みである企業を探しましょう。そうすれば、マッチングの確率、成約後の成功率は格段に上がります。
 

 

売れる会社の特徴②:3期以上連続で黒字である

業況の良い会社を買いたいと思うのは、世の常です。会社の状態が良ければよいほど、買い手は見つかりやすく、高い価格で売ることが出来ます。

そもそも黒字の企業には、黒字経営が出来ている理由(強み)があります。その理由が、買い手のビジネスをさらに加速させることにつながる場合も多いため、黒字の会社は売れる会社の特徴になります。

また、最近では事業が成長しているときに、あえてその成長を加速させるためにM&Aを行う(大手の子会社になる)という経営戦略も増えてきています。

これらも、「業界内でのシェア拡大」という目的につながっていくことが分かります。

黒字の時こそ、成長のためにM&Aを検討すべきチャンスなのかもしれません。
 

 

売れる会社の特徴③:借入金の額が年商以下である

借入金は、その名の通り会社にとっての借金です。設備投資など、事業を拡大させるために借入金が必要となる会社も多いので、借入金があること自体は問題ありません。しかし、多すぎる借入金は問題となります。なぜなら、株式譲渡のM&Aの場合、借入金や個人保証は買い手側に引き継がれるからです。そのため買い手からすれば、なるべく借金の少ない企業とM&Aをしたいと考えるのはごく自然なことです。
 

 

売れる会社の特徴④:健全な経営をしている

コンプライアンスが重要視されている現代において、健全な経営をしているということは、買い手が重要視するポイントの一つです。税金の支払いや決算書など、やましいところがないか、今一度確認してみましょう。CSR(企業の社会的責任)をしっかり果たしている会社だという事をアピールできる点があれば、なお良いです。
 

 

売れる会社の特徴⑤:簿外債務が少ない

簿外債務とは、リースや退職金、他社への保証の履行、デリバティブなど、帳簿(貸借対照表)には載らないけれど、支払いの義務があるもののことです。帳簿にはのりませんが、借入金同様、M&Aをすることで簿外債務も買い手企業に引き継がれるということも忘れてはなりません。そのため、当然少ない方が売れやすいです。

※簿外債務という言葉だけ聞くと、一見悪い事のように思えるかもしれませんが、中小企業では簿外債務は当たり前のようにあるものです。多すぎなければ問題ありません。

 

売れない会社の特徴

売れない会社の特徴①:M&Aをしても、大きな成長が期待できない

「成長が期待できない」ではなく、「大きな」成長が期待できないというところがポイントです。M&Aは、買い手にとってはリスクも伴う経営戦略です。(多額の出資、借入金・簿外債務の引継ぎなどはリスクの例です。)また、M&Aは、買い手側にとっても多大な時間や労力がかかります。そのため、長期的に見ても大きな成長が見込めなければ、M&Aを実施しようと考える企業は少ないです。
 

 

売れない会社の特徴①:3期以上連続で赤字である。

たまたま設備投資などを積極的に行った期には、赤字となってしまうことがあるかもしれません。しかし、3期以上連続で赤字が続いている場合は、経営自体が上手くいっていないと判断されることが一般的です。

当然、赤字の企業を買い取ることは、通常のM&Aよりも買い手側のリスクが大きいため、赤字が続くと売れない会社になってしまいます。

 

売れない会社の特徴③:通常の営業で返済不可能なほど(目安は年商以上)、借入金が大きい

少々の借入金は、通常の経営でも生じるものですが、あまりにも借入金が多い会社は、経営に問題があるというふうにみられます。会社も個人と同じで、返せる当てがないのにお金をたくさん借りている状態を、決して良い状態だと受け取る人はいないからです。

 


売れない会社の特徴④:経理がいいかげんで正確な数字が分からない

自社の資産、負債、費用、収益、純資産などの財務諸表を作成する上で重要な数字が間違いだらけで本当の数字はよく分からない、という会社を買いたいと思う人はいませんよね。経理がずさんな会社は、そのほかにも問題を抱えているケースがままあります。また、買い取ったとしても、正しい数字を付けるという当たり前ことを指導するところから始めなくてはなりません。まさにマイナスからのスタートです。
 

 

売れない会社の特徴⑤:粉飾決算をしている

粉飾決算をしている企業は言語道断です。というか粉飾決算は犯罪行為です。

粉飾決算とは、不正な会計処理を行い、虚偽の決算報告をすることです。主に、株価の操作や、経営責任回避、脱税(逆粉飾決算によって)などの目的で行われます。粉飾決算をしている会社とM&Aをすることは、買い手企業のブランド価値を下げることにつながりかねません。

 


売れない会社の特徴⑥:多額の簿外債務がある

簿外債務も借入金と同様、多少はあっても問題ありませんが、多すぎる簿外債務がある企業は、買い手からも警戒されてしまいます。簿外債務をすぐに減らすことは難しいかもしれませんが、まずは簿外債務を把握しておくという事が大切です。自社を売るにも関わらず、簿外債務も把握できていないということが、買い手企業に判明した場合、本当にこの企業を買って大丈夫か?と警戒されかねないからです。
 

 

売れない会社の特徴⑦:マーケットが縮小している

マーケットが縮小している場合、現在黒字でも、今後赤字に変わる可能性が高いです。買い手側もボランティアではなく、「業界内でのシェア拡大」などの目的で、ビジネス戦略の一環としてM&Aを行っています。そのため、マーケットが縮小している業界もM&Aが難しいと考えられます。

 

まとめ

2018年度のアメリカにおけるM&A市場規模は日本円にして約166兆円です。(Mergermarket調べ)

対して、2018年度の日本のM&A市場規模は13兆7860億円です。

2013年の日本のM&A市場規模が約3兆円だったことを考えると、国内M&A市場が急成長していることはわかりますが、アメリカと比べるとまだまだ規模が小さいです。このことから、今でも日本人にとって、M&Aが海外ほど一般的なものではないということが分かります。

そのため、日本人は赤字になるまでM&Aに踏み切れないことが多く、それが原因で海外よりもM&A成功率が低いといわれています。

つまり、もともとは売れる会社だったのに、売れない会社になってからM&Aを検討し始める会社が多いために、国内M&Aの成功率は低くなっているということです。

 

こう考えると、M&Aで成功する会社(売れる会社)になるためには、早い段階でM&Aについて正しく理解するということが大切だと考えられます。

 

また、今回は一般的な売れる会社と売れない会社の特徴をまとめてみましたが、業界の再編が進んでいるときは売れやすい、税制改正によりM&Aがしやすくなった、などの社会の動向によっても会社の売れやすさは変わってきます。そのため、M&Aを考えている経営者の方は、このような世の中の動きに常に目を向けておくことが大切です。

 

自社が売れる企業なのか、はたまた売れない企業なのか、どうすればもっと売れる企業になれるのかを、あらためて考えてみましょう。

 

参考文献:大山敬義,2015,『社長!あなたの会社、じつは・・・・・・・高く売れるんです。』,すばる舎リンケージ

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