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合資会社の事業承継の実態とは?

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1. 合資会社とは

 

①そもそも合資会社とは


そもそも合資会社とはどのような会社なのでしょうか。
世の中であまり見かけないかもしれません。見かけないので聞いたこともないかもしれません。

合資会社は、会社法の中で持分会社の一つとなり、無限責任社員と有限責任社員がどちらも1名以上いなければ設立ができません。
そのため、合資会社を設立するには最低2名の社員が必要となるのが特徴です。

なお、会社法の中で持分会社と呼ばれる会社は合同会社・合名会社・合資会社となります。

合資会社の有限責任社員ですが、株式会社などのような間接有限責任ではなく、無限責任社員と共に直接責任を負うことになります。
つまり、債権者は無限責任社員だけでなく、有限責任社員にも履行を求めることができます。
金額に関しては、有限責任社員に関しては文字通り限度額があります。
一方で、無限責任社員は限度額がありません。

ここで、直接責任と間接責任、有限責任と無限責任と難しい単語が出てきたので整理しましょう。

直接責任は、会社が債務に対して会社財産をもってしても完済ができない場合、社員自身の財産を弁済に充てることが求められます。

一方で、間接責任は、会社が負債を抱えて倒産したとしても会社の債務に対して責任を求められません。
また、有限責任と無限責任は責任を負うべき金額があらかじめ限度額があるかないかの違いがあります。
 

②合資会社の特徴


合資会社には面白い特徴があります。
会社が債務超過(会社の資産額を負債額が上回っている状態)になった時に、合資会社の無限責任社員の相続が発生したとします。
その時に無限責任社員が負う合資会社の債務残高の超過分を相続時の債務として個人資産から控除することができるのです。

文章ではイメージしにくいので、以下の例でみていきましょう。

〈例〉

合同会社
資産:1億円
負債:2億円
無限社員
相続資産:1億円

このケースで相続が生じた場合には、債務超過となっている1億円と相続資産の1億円を相殺することができます。
その結果、本来相続資産1億円に対して相続税がかかるものが債務超過と相殺することで相続税がかかりません。
もちろん、例のようにうまくはまらないケースもあるかもしれませんが、節税対策としては合資会社も検討できる手段なので検討してみましょう。
 

③株式会社との違い


ここで合資会社と株式会社の違いをみていきましょう。
ここまでみてきた通り、株式会社は合資会社と異なり、出資者は間接有限責任となります。
そのほか、株式会社では決算書の公開が不要ですが、合資会社は不要です。
また、会社の設立手続きや設立コストは株式会社の方が複雑でコストも高くなります。
そのため、設立に関しては合資会社の方が簡単にできます。
 

2. 事業承継の方法

 

①親族内で承継


事業承継と考えた時、まず思い浮かぶのが親族内での承継だと思います。
もちろんそれが一番簡単な方法ではあるのですが、ここ最近親族内で承継するケースは減少しています。

減少している理由としては、親族には自分の道を歩んでほしいということと、引退時期までに経営者として育たないというような理由があるためです。
ここ最近ではコロナなどにより中小企業は苦境に立たされており、親族に同じような苦しみを味わわせたくないという思いも影響しています。

親族内での承継によることで、事業の内容の理解や外部との関係性などというところでメリットもあり、使えない方法ではないのでしっかり検討して承継しましょう。
 

②社内の従業員等へ承継


親族への承継が減少している一方で、社内の従業員等へ承継するケースは増加しています。
完全な外部に承継してしまうと、会社の実情を知らないまま経営される可能性もあるため、残された従業員が不安を抱くこともありますが、現在の経営方針などを知っている従業員等であればそのような不安も生じません。

一方で問題になってくることが、引き継ぐ従業員に資金力があるかという点が問題になってきます。
承継するとなるとお金が必要となりますのでこの問題を解決できるかは社内の従業員等へ承継できるのかがポイントとなります。
 

③M&Aで承継


最後に考えられる方法は、全くの外部に承継する方法です。
この方法は、外部の人間へ引き継ぐことになるので、次の経営者がどのような人で、また、どのような方針で経営されるのかなど、現従業員が不安を抱く可能性が高くなります。

外部で探すことになるため、承継先が見つかるかというところは大きなポイントとなります。また、承継先が見つかったとしてもその相手とうまく折り合うかは不透明です。

一方で、外部への承継では、譲渡金額が想定より高額になる可能性は高くなります。
もちろん譲渡する時に魅力的な会社になっていることが前提になりますが、進んで買いたいと申し出てきた先であれば高くなりやすいです。
また、外部に承継するとそこから経営ノウハウを取り入れることができます。
もちろん自社でうまくいっていれば不要だと思うかもしれませんが、これは貴重なことで新たな風を入れることができます。

いずれにしても外部へ承継する際はちゃんとした形で引き継ぐことで、従業員等の不安を払拭して外部ノウハウを取り入れ、更なる成長をするというのがベストシナリオでしょう。
 

3. 合資会社の事業承継

 

①合資会社の親族承継


まずは合資会社の親族承継をみていきましょう。

合資会社の無限責任社員となっており、権利はその本人に帰属するものとされます。
そのため、基本的には親族に事業を引き継がせるということを想定していません。
無限責任社員の相続が発生した場合には、社員の払い戻しを請求する権利に形を変えて相続財産となります。
また、親族内に事業承継するにしても合資会社では最低2名以上の出資者が必要となります。
そのうち、1名は無限責任社員としなければならず、なかなか承継する親族を探すことは難しいです。
 

②合資会社の親族外承継


次に合資会社の親族外承継をみていきましょう。

平成3年の商法の改正により、最低資本金が満たせない会社は強制的に合名会社あるいは合資会社になることを義務づけられました。
このことにより、合資会社は株式会社や有限会社より格下組織というイメージが浸透してしまいました。
その結果、外部からの信用力が低いというイメージから承継先を探すのが難しくなっています。
 

③合資会社の事業承継


合資会社の事業承継ですが、必ず社員の承認が必要となります。
また、出資者が最低2人いなければ成り立ちません。
社員の承認はまだ得られるかもしれませんが、出資者を最低2名以上確保するというところはハードルが高いかもしれません。

そのため合資会社で事業承継を検討する際には、そのまま承継することは難しいので、株式会社などに組織体を変更することを検討した方がいいでしょう。
 

4. まとめ


ここまで合資会社の事業承継についてみてきましたが、いかがでしたでしょうか。
合資会社の事業承継は組織が特殊であり、承継をしづらい組織体でもあるため、組織体を変更して事業承継することも検討しましょう。

事業承継についてはデメリットが多い合資会社ですが、一方で株式会社などよりも設立手続きは簡便で設立コストも安いため、会社の設立をしやすいです。
そのため、合資会社で設立をして、事業承継のタイミングで形態を変更するということも方法の一つです。

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